こんにちは
旅と写真をこよなく愛する、フォトラベラー Yori です。
撮影に出かけたシドニー郊外のブルー・マウンテンズで栗拾いが出来ました。
たっくさん収穫したのですが、さてどうやって食べようか。
量が量なだけに、硬い鬼皮と厄介な渋皮を一個ずつ包丁で剥いていくのは気が遠くなる。
そういえば、この国の八百屋さんの店先ではヨーロッパスタイルの焼き栗を売っているなぁ。
というわけで、皮を剥かない方法で簡単・美味しく頂ける焼き栗を2種類作ってみました(オーブンとフライパン)。
栗の鬼皮を剥く作業に抵抗ある方には特におすすめです!
勢い余って、栗きんとん(茶巾絞り)も作りました。
この栗きんとんは、年に数ヶ月しか販売されない岐阜県中津川・恵那地方の郷土菓子で秋だけの逸品です。
生栗の保存方法、下処理、焼き栗と栗きんとんの作り方なども合わせてご紹介します。
鬼皮を剥かないレシピで作った焼き栗・栗きんとんはとても簡単!
優しい甘みと秋の薫りが口いっぱいに広がりますよ〜!
Contents
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生栗が美味しく剥きやすくなる保存方法
ツヤッツヤした栗がイガイガの中から顔を出しているのを見るだけでテンション上がりますね!
一度に使いきれない位たくさん手に入った場合、チルド(0度前後)、または冷凍して保存することが出来ます。
保存の前にやっておくこと
より美味しくいただける下準備です。
<選別>
店で購入したものではなく、野外で拾った栗の場合、虫喰いだったり乾燥が進んでいて状態が良くないものも混ざっています。
水をはったボウルの中に栗を投入。(ごめんなさい、写真は浮いたものを除いた後に洗ってるところを撮ってしまったので水が足りていません^^ たっぷりの水に浸けると浮き加減が良くわかります。)
市販の栗なら1時間ほど、拾ったものなら半日ほど浸けておくと虫対策になり安心です。
浮いてきた栗は除いて、沈んでいる栗だけを使います。
<天日干し>
1日ほど天日干しにします。
水分が抜けると糖化が促進され甘みが増すので、一手間かける価値は十分にあります!
チルドで保存(追熟)させる場合
天日干しが終わったらチルド(0度前後)または冷凍させます。
栗は秋に実り、土に落ち、冬の寒さの中で養分を蓄え春の発芽を待ちます。
アミラーゼという糖化酵素が栗の主成分であるでんぷんを糖に変えることで、エネルギーを蓄え、凍結を避け春の備えをしているそう。
チルドで保存すると、栗が「今は冬だ」と勘違いしてアミラーゼが活発に働き、栗を甘くするというわけです。
鬼皮を剥くと実の黄色が濃くなっているはず。
NHKためしてガッテン情報によると、1ヶ月ほどチルドで保存(追熟)させた場合、糖分が4倍も増えるそうです。
紙に包んでフリーザーパックなどで密封した状態でチルド室に寝かせてください。
カビ予防の為、紙が湿ってきたら交換もお忘れなく。
冷凍保存させる場合
長期保存させたい場合は冷凍が向いています。
天日干しをしたら、乾燥を防ぐため鬼皮は残したままフリーザーパックに入れ冷凍します。
空気を出来るだけ抜いて密封させるには、次のような方法もあります。
上の写真は、空気があまり抜けていない状態です。
フリーザーパックの口を少しだけ開けて、空気の逃げ道を作っておきます。
そのまま、ボールに張った水に静かに沈めると水圧で空気がぬけるので、その状態でチャックをしめます。
解凍
NHKためしてガッテン式だと、冷凍栗をそのまま熱湯に5分間浸けるだけです。
冷凍食品のニチレイフーズ式だと、常温で20分〜30分置いて、鬼皮が柔らかくなればOKとのこと。
解凍した栗は渋皮も上手に剥けます!
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皮を剥かずにできる、焼き栗(栗のロースト)の作り方
たぶんこれが栗の一番簡単な食べ方です!
香ばしくて甘くてとても美味しい!
オーブンの場合とフライパンの場合の2種類をを紹介します。
下準備
オーブン・フライパン、どちらの場合も、栗の「丸みがある面」に切り込みを入れておきます。
切れ目の方向は縦横どちらでも大丈夫だそうなので、やりやすい縦にしました。
切り込みを入れないと調理中に栗が派手に弾けてしまいます。
また、平らな面に切り込みを入れた場合、加熱してもうまく開かず弾ける原因になります。
最大のポイントは、鬼皮だけ切り込みを入れ、実は切らないようにすること。
鬼皮だけ切り込みを入れた場合、ローストしたあと、皮が簡単に綺麗に剥けます。
栗の一部を少し切り、そこから包丁のかかとで切り込みを入れていくのがやり易かったです。
今回は栗の量が多かったので、だんだん作業が雑になってしまい…焼いた後に上手に剥けない物が多数発生するという事態に!反省^^
GLOBALの包丁
この包丁は20年近く使っているお気に入りの「GLOBAL」。
時々、専用のシャープナーで軽く撫でるように研ぐだけで、切れ味が保てます。
GLOBALの包丁は、持った時の刃側と持ち手側の重量のバランスが良いので、使用中は安定感がありとても使いやすいのです。
大きい方の三徳包丁は、和包丁の菜切りと牛刀の良いとこ取りをしているので、肉、野菜、魚と幅広く使えてとても重宝しています。
小型包丁は小型と言っても刃渡13cmあるので、皮むきやちょっとした切り分けなどにも使いやすく、けっこうこれ一本でいろんな事ができちゃいます。
一体成型なので、つなぎ目に雑菌が溜まりにくく、洗いやすく、とても衛生的なところも気に入っている理由です。
20年近く使っていても、持ち手が取れたり傷んだりすることはありませんし、切れ味も未だ最高です。
そして見た目も美しい、さすがの日本製!
刃こぼれしないよう、まな板は木製や柔らかめのプラスティックを使用しています。
また、洗った後、水切りカゴに入れて刃が当たると刃こぼれが心配なので、入れないようにしています。
ちょっとした気遣いをしていますが、まだまだ現役で頑張ってくれている20年来の相棒です。
オーブンの場合
栗は、切れ目のある方を「上」にむけ、オーブンシートを敷いた天板に広げます。
200度に熱したオーブンで20~25分ローストするだけで完成。
大き目の粒は25分くらいかかりました。
フライパンの場合
フライパンは乾煎りしても大丈夫な物を使ってください。
テフロンのフライパンだとコーティングが損傷します。
鉄製が良いようですが、私はステンレスのフライパンを使いました。
栗は、切れ目のある方を「下向き」に置いて弱火で加熱します。
クッキングペーパーは不要です。
蓋をして、焦げないよう時々揺すりながら加熱します。
弱火で15分くらい経ったらひっくり返し、反対側を更に5分ほど焼きます。
2種類の方法で焼きました。味はほとんど同じでしたが、オーブンの方が剥きやすい印象です。
どちらも美味しそうにできました。
冷めると皮が剥けにくくなるので、熱いうちに頂くのがおすすめです。
ロースト栗ご飯
栗ご飯は通常ですと生栗を使いますが、焼き栗を使った栗ご飯も栗の甘みと風味が凝縮されているので美味しいですよ。
以下の材料を全て炊飯器に入れてからスイッチを入れて炊き込むだけ。
- 米2合
- 焼き栗(お好きなだけ。10~20粒)
- だし昆布 10cmぐらい
- 塩小さじ1(白だしも美味しいです)
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岐阜、中津川・恵那地方の郷土菓子 栗きんとん (茶巾絞り) の作り方
茶巾絞りの栗きんとんは、農林水産省の郷土料理百選にも選ばれた岐阜県中津川や恵那地方の郷土菓子です。
秋の数ヶ月だけ販売される貴重な逸品。
これを食べる為に、東京から日帰りで訪れることもありました。
いつも立ち寄る恵那川上屋の職人さんがレシピを紹介していらっしゃったので、参考にして作ってみました。
<材料>
- 栗 皮付500g(剥いた栗で300g)
- グラニュー糖 90g (栗の3割)
1. 栗を沸騰した蒸し器に入れ40~50分蒸す。
今回私はローストしたものが沢山あったので、これを使いました。
2. 粒が少し残る程度に裏ごしする。マッシャーで潰しても良い。
今回は3分の2を裏ごし、3分の1をスプーンで潰し混ぜました。
(袋に入れて、手のひらで潰すのが楽だと後から気づいた^^)
裏ごし栗の量が多いほど口当たりが良くなります。
潰したものを混ぜると食感が増します。
3. 潰した栗1/3と砂糖を全量加えてから中火にかける。グツグツと熱くなりなじんだら残りの栗を入れ弱火にし、焦げないようまぜ続ける。(ロースト栗の場合は水分が少ないのでグツグツとまではなりません)
ちょっと食べてみて、甘みの調整をしてください。
4. 触ってみて手に付かなくなったら鍋を火からおろし、布巾やクッキングペーパーに移し粗熱を取る。
5. 一個25g位の大きさに分ける。
6. よく湿らせた布巾の上に、丸くまとめた栗をのせ、ひっくり返して(てるてる坊主みたいに)栗の下で布巾を絞る。
恵那川上屋さんのウェブサイトで絞り方を動画で紹介しています。
ロースト栗でも大丈夫でしたが、本来の蒸し栗の方がもっとしっとりした仕上がりになると思います。
絞る時にクルッとねじったら、こんな可愛い姿になりました。
手間はかかりますが簡単でしかも絶品です!
是非お試しください。
作るのは面倒だから、本物を購入したいという方はこちら。
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まとめ
栗の鬼皮を剥かないで作れる簡単レシピ、焼き栗2種と、岐阜の郷土菓子栗きんとん (茶巾絞り) をご紹介しました。
ちょっとしたコツを知っていれば、同じ栗が何倍も甘く美味しくなりますし、鬼皮を包丁で剥く作業を省くことができます。
ぐっと気が楽になりますよね^^
チルド・冷凍すれば、より甘く、剥きやすくもなるので、1シーズンで数回に分けて楽しめそうです。
焼き栗はとにかく簡単で美味しい!
栗きんとんはお店で購入すれば、一粒200円以上する高価なお菓子です。
職人さんが作るものとは、到底同じ仕上がりにはなりませんが、かなりいい感じにできました。
口の中が秋の優しい香りと味につつまれますよ〜!
最後までお読みくださりありがとうございました。