旅と写真をこよなく愛するフォトラベラーYoriです。
今回はオーストラリアはタスマニアの珍しい生き物の紹介です。
州都ホバートから車で2時間南下した所にあるブルーニー島 (ブルニー島・Bruny Island) には、大変珍しい白いワラビーが生息しています。
数年前、夏のタスマニアを訪れた時にこの野生の白いワラビーに遭遇したのですが、かなり距離があったし、すぐに隠れてしまったのでうまく写真が撮れませんでした。
その子の可愛さが忘れられず、今回は冬にリベンジ!
白いワラビーと呼ばれているのは、ベネットワラビーの遺伝子変異によるアルビノです。
冬のタスマニアは日光に敏感なアルビノ白ワラビーが行動しやすい季節なので、遭遇率も高いのだそう。
タスマニアのブルーニー島に生息する大変珍しい生き物・白ワラビー。
高遭遇率で会えるおすすめスポット5ヶ所を大公開しちゃいます。
Contents
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白いワラビーってどんな生き物なの?
白ワラビーという種類の動物がいるわけではありません。
ブルーニー島の白ワラビーはベネットワラビー (Bennett's wallaby) という有袋類のアルビノです。
アルビノは遺伝子変異でメラニン色素が不足した状態で生まれているので、毛は白く、目、耳、鼻はピンクや赤い色をしています。
ブルーニー島のオフィシャルページによると、この島にはアルビノとは違う遺伝子変異による色素減少で、体毛だけが白化しているワラビーも生息しているそう。(この場合、目や耳は赤くない)
メラニン色素が不足しているアルビノは、皮膚が弱く日光に敏感なだけでなく視力も弱い。
更に、白い毛はブッシュの中で目立つので外敵に発見されやすいというリスクもあり、彼らは大変臆病なのです。
ベネットワラビー
ベネットワラビーはワラビーの仲間の中では一番大きい種類です。
大きさは頭胴長でオスが90cmくらい、メスはオスよりも小さく70cm程。
片方ずつ180°動かすことができる大きな耳を持っていて、優れた嗅覚と聴覚で外敵を警戒し身を守っています。
ユーカリの森など木陰のある林縁部の草地でよく見られます。
主に草を食べ、乾燥した時期には植物の根っこを食べることで水分補給をしているそうです。
夜行性で、基本的に単独行動ですが、餌を食べる時は群れになることもあります。
ブルーニー島のワラビーは人馴れしている子もいて、何を期待しているのか自ら近寄ってくることもありました。
白いワラビー遭遇チャンスの高い季節や時間は?
*夏より冬
もちろん夏の時期でも会うことはできますが、アルビノは日光に敏感なので、日差しの強い夏はブッシュの中に隠れている時間が長いそう。
日差しの柔らかい冬の方が、アルビノ白ワラビーの行動は活発です。
*朝か夕方
昼間見かけることもできますが、ワラビーは夜行性動物なので、採餌する日の出と日没時の薄暗い時間が一番活動的です。
従って、朝・夕の遭遇率がより高いと言えます。
一日中アドベンチャーベイにいたわけではないのですが、参考までに実際私が白ワラビーに遭遇できた時間帯です。
- 8am〜9am(夏の曇り空。12月)
- 2:30pm〜4:30pm(冬の晴天。8月)
冬は暗くなるのが早いので写真撮影が難しく、4:30pm頃には離れました。
冬の、日が傾き始めた時間以降が特に遭遇率高しです!
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高遭遇率で白ワラビーに出会えるおすすめスポット
ブルーニー島の南島にあるアドベンチャーベイ (Adventure bay) 南側周辺は、野生の白ワラビーに出会える可能性が最も高い場所です。
まずはそこを目指すべし!
ブルーニー島 Bruny Island はどこにあるの?
ブルーニー島は、ホバート国際空港から南へおよそ2時間。
タスマニアの公共交通機関はバスとフェリーだけなので、レンタカーで移動する必要があります。
まず、空港からカーフェリー乗り場のあるケタリング (Kettering) まで目指して下さい。
カーフェリーは朝6時半から夜7時まで、一時間に3本ほど運行しています。
24分間の海の旅でブルーニーに到着です!
下の記事でブルーニー島の魅力をたっぷりご紹介しています。
ブルーニー島・アドベンチャーベイを目指せ!
カーフェリー発着所のRoberts pointから、寄り道をしなければ40分弱のドライブで南島にあるアドベンチャーベイに到着です。
ですが途中、立ち寄らずにはいられないこんなに素敵な場所があるのです。
ブルーニーの北島と南島を結ぶ「The Neck(首)」と呼ばれる地峡です。
外海と内海の表情の違いが面白いですね!
ちなみにこのビーチは、夕方になると世界最小のフェアリーペンギンが登場する人気スポットです。
白いワラビーの探し方
ワラビーは、森が草地と接する林縁部で採食することが多いので、そのような場所を特に注意して探してみてください。
車に驚いて隠れてしまうかもしれないので、駐車して静かに歩いて見てまわるのがおすすめ。
なんと民家近くや敷地内にも出没したりします。
マナーを守って住民の方のご迷惑にならないように!
白ワラビー遭遇おすすめスポット
アドベンチャーベイの南側一帯が最も遭遇率の高い場所です。
① Captain Cook Holiday Park 周辺から Lockleys Road(未舗装の小道)。
ここには多くのワラビーが生息しており、その子たちに混じって白ワラビーが複数います。
目撃情報多数!
② Adventure Bay Retreat 敷地内の草地。
アドベンチャー ベイ リトリートの敷地内なので宿泊する必要があります。
が、朝昼晩1日を通して庭先に現れる白ワラビーと間近で出会える確率大です。
③ Adventure road とビーチに挟まれた草地。
午後の日が傾いてくる時間になると、採食する白ワラビーが草地から出てきます。
④ Bruny Island Cruises 施設周辺。(トイレもあります)
ブルーニー アイランド クルーズ施設に駐車場があるので、ここに車を停めて周辺を散策してみてください。
白ワラビーは民家の庭先にも現れたりしますが、くれぐれもご迷惑にならないように。
⑤ フルーティド岬 Fluted Cape へのブッシュウォーク コース。
ユーカリの香りに包まれながら鳥のさえずりを聞き、クリスタルブルーの海沿いをブッシュウォーク出来る素晴らしいコースがあります。
ここでは白ワラビーだけでなくオーストラリア固有の様々な野鳥や、海を渡るセミクジラ (6月〜10月下旬) を見るチャンスもあるそう!
海沿いをグラスポイント (Grass Point) まで歩く単純往復なら1.5時間(4km)ほどです。
子供も一緒に歩けるコースなのでファミリーにもおすすめ。
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赤ちゃんがお腹のポケットに入ってる写真が撮りたい!
なんと、色違いのカップルにも出会えました!キャワイイ〜
毛色の違いを問題にしない、自然界の共存の姿です。
グレーの子が、白い子のお腹の辺りに頭を突っ込んだりしていたので、もしかしたらポケットの中には小さな命が宿っているのかも!
何色の赤ちゃんが産まれてくるのかなあ。
と考えていたら、こんな記事を発見!
📷: Irene Selvage via Geeveston Visitor Centre
なんと、ワラビーがオセロなことに!!
ABC Canberra のフェースブックに紹介されていたIrene Selvageさん撮影の一枚です。
ワラビーの繁殖期は1月から7月。
妊娠期間は約1ヶ月で、その後生まれた赤ちゃんは母親のお腹のポケットの中で約280日間過ごすそう。
繁殖期は幅があるし、結構長いポケット生活なんですね!
この写真が投稿されているのは11月なので、少なくともその頃の赤ちゃんはこの位の大きさに成長しているということか。
この時期を狙って行くのもいいなあ^^
3泊4日でタスマニアの絶景を巡る夏 (12月~2月) のモデルコースも紹介しているので合わせてご覧ください。
【タスマニア観光・夏のモデルコース】 3泊4日でインスタ映え絶景撮影ポイントを巡る旅 |
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まとめ
とろけるほど可愛いタスマニアの珍しい生き物「白いワラビー」と、高確率で遭遇できるスポットをご紹介してきました。
「私も野生の白いワラビーたちに会いたい!!!」という方は、
- タスマニア・ブルーニー島・アドベンチャーベイの南側周辺一帯を目指せ!
- 一年中出会うチャンスはあるけれど、冬に訪れると遭遇確率高し!
- 朝と夕方は外すな!
という感じで探してみてください。
動物たちを驚かせないよう、愛情込めて優しくね。
生き物にはちゃんと伝わるから。
それと、白ワラビーは目が弱いので、もし夜に出会ってもストロボ撮影は避けましょう。
みなさんも白いワラビーちゃんたちに出会えるよう祈っております!!
最後までお読みくださりありがとうございました。
Source: Tasmania.com, Bruny Island AU, ABC Canberra