フォトエッセイ

【カメラ女子ブログ】フォトエッセイ|旅写真の魅力・一人旅経験談 | 地球のワクワクを届けたい

こんにちは。

旅と写真をこよなく愛するカメラ女子、フォトラベラー Yori です。

今回は旅写真の魅力や一人旅で学んだ経験談をフォトエッセイにまとめました。

好奇心旺盛で色々な事に手を出してきましたが、旅と写真だけは飽きる事なく続き、今ではライフワーク。

旅と写真の楽しさを伝えるフォトラベラーとして活動するに至りました。

なんでワクワクが続くのだろう。

何がそんなに魅力なんだろう。

写真を始めたきっかけや経験談を、カメラ女子の方だけでなく、カメラ男子やカメラ初心者の皆さん、一人旅に興味のある方へ届けたいフォトエッセイです。

 

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カメラ女子フォトエッセイ|旅写真の魅力、一人旅経験談

『地球のワクワクを届けたい』

キアマ ボンボ 夜景 滝 Kiama Bombo cascade Night巨大波が作り出した一瞬だけ現れる滝。キアマ・オーストラリア f2.8, 10sec, ISO3200

 

パッションの原点

数十分に一度だけ現れる巨大波が、ついに来た!

岩山の背後にある大海原から巨大波がぶつかり、一瞬だけ現れ消えてしまう滝を、星と一緒に捉えたい。

今度こそうまくタイミングを合わせなきゃ。

寒さを忘れ、時間を忘れ、息をするのも忘れ、夢中でシャッターを押す。

被写体と同調できた瞬間の高揚感。

ん〜、シビれる。

私にとって写真/フォトグラフィーは自己表現するための言語の1つ。

そして、それは旅をアートに変身させてくれる大切なツールなのだ。

オペラハウス モノクロ Operahouse monochromeガラスに反射するシドニーオペラハウス F4.0, 1/10, ISO 6400

 

写真は記録だったり、思い出を残すためだったり、証拠だったり、自己表現だったり色々な側面がある。

シャッターを押すだけの行為だが、人によって撮影する意味合いは様々。

なんとなく写真を始めた10代の頃は、

本や雑誌で見た景色と同じ場所へ行き、確認して満足する、

ような旅だった。

だから 撮った写真も「間違いなく皆んなとここに行ったよ!」

という楽しい証拠集めな感じ。

 

カンガルーとセルフィ Selfie with kangaroo「あ、ぼくもセルフィ入っちゃおっと!」。ペブリービーチ・オーストラリアf5.6 1/1000 ISO800

その感覚が変わり、今も続くパッションの軸になるきっかけとなったのは、24歳の時1年間ワーキングホリデーで滞在したオーストラリアでの冒険生活だったように思う。

この孤立した巨大・島大陸は全てが違った。

空の青の濃さが違う。

どうりで雲がくっきり白く見えるわけだ。

店で売っているジャガイモに付いている土の色は、違和感を感じる程の赤。

ユーカリなど在来種の木の姿は左右対称が少なく、

こんもりとは葉が茂らないから向こう側が透けて見える。

お腹に袋を持つ動物たちの不思議。

笑う鳥。

神様の遊び心としか 思えない色使いの魚や珊瑚。

圧倒的な迫力の嵐とその後に現れるダブルレインボー。

燃えに燃える美しい朝焼け空。

宇宙の真ん中に連れ出されたと錯覚するような、

真っ暗闇に瞬く満天の星、星、星。

思い出すだけでも魂が踊る。

メニンディー 朝焼け シルエットMenindee sunrise silhouette枯れた木が朝焼けに手を伸ばしているよう。メニンディー・オーストラリア f8.0, 1/5, ISO100,

 

日本で待つ家族に、祖母に、このワクワクを伝えなきゃ!

地球の多彩多様な表情、それに共鳴した私の心を大切な人に伝えたい。

多分これが私の写真に対するパッションの原点ではないかと思う。

「写真を見ると一緒に旅行した気分になれるね」

と楽しみにしてくれるようになった祖母。

彼女の知らない土地へ旅に出て、地球の様々な表情を写真に収め伝えるのが私の役目!

などという都合の良い大義名分が出来たのをいいことに、

多くの国を訪れるようになった。

 

一人で旅をする醍醐味、大切なこと

オーロラ アラスカフィルムカメラ時代にアラスカ・チェナで出会えたオーロラ

同じ場所に通った方がその土地の事を深く知ることができる。

でも私は地球が見せる様々な表情をどんどん追いたかった。

予算に限りが有るから、当然のごとくバックパッカーになった。

そして一人で旅をする醍醐味を覚えた。

もちろん不安もあるし、失敗もある。

身を守る事を含め、全て自分で責任持って行動しなくてはいけない。

過信は絶対禁物。

それでも私が一人旅に惹かれて行ったのは、

自分の知らなかった自分に気付ける

という事だった。

友達との旅はもちろん楽しい。

でも、それはいつもの自分が場所を移動したに過ぎない。

一人で旅をしていると、自分と対話する時間を沢山持つことになる。

だから自分と正面から向き合う。

本当に挑戦したい事は何なのかが、だんだんクリアになってくる。

異国の文化を通して、自分の思考と問答する。

すると自分の価値観が見えてくる。

当然のことながら、一人旅の間は毎日好きな時に、好きな場所に行き、好きなだけ写真を撮ることができる。

誰も邪魔する者はいない。

心が解放される、この自由。

しかし、自由の厳しさも旅をする事で理解することができた。

自由というのは、自己責任の上に成り立っている

のだということ。

普段、困った時に助けてくれる親も先生も友人も、はたまた上司もここには居ない。

自分で問題解決するための行動を取ることも「自由」には含まれているのだった。

自然と判断力が鍛えられ、

本能が研ぎ澄まされ、

それが自立心に繋がった。

自分の力で物事をやっていこうとする心構えが大いに育った。

旅を無事に作り上げ自宅に戻ってくると、その達成感からか、以前よりも

自分自身を信頼できるようになっている

という変化に気付いた。

そして、失敗や困難があっても、前よりも立ち直りが早くなってきた。

これは日々を生きていく中で大きな財産となり、今でも私を助けてくれている。

失敗も色々有ったが、得たものは計り知れない。

 

憧れの写真家

ザトウクジラ 親子 トンガザトウクジラの親子。トンガ・ババウ島 f2.8 1/1000, ISO400. Nikon COOLPIX

憧れの写真家は?と聞かれたら、日本を代表する自然写真家の高砂淳二さんと即答する。

ご本人は迷惑かもしれないが、 勝手に師匠と位置づけ尊敬している。

2000年、野生のイルカと泳ぐドルフィンスイムに夢中な頃、本屋に平積みされてい た写真集の表紙のイルカと目が合った。

なんとも言えない柔らかい表情。

イルカが撮影者を受け入れている。

どんな方が撮影したんだろう。

それが高砂氏だった。

長い年月を経て、友人を介してお目にかかることができた。

それ以来、最果ての地での撮影旅行に可能な限りご一緒させて頂いている。

旅の間目の当たりにした、プロの写真家の自然との向き合い方は全てに新鮮だった。

「撮ろうとするものを、まず愛でる。楽しむ。カメラの設定はその後」。

師は、頭ではなく心で撮ることを教えてくれた。

「地球との共存」を大切にされている師ならではの言葉で、

私の中の何かが変わった。

技術の進歩で、誰でも質の高い写真が気軽に撮れるようになった。

しかし、どの写真もが心を掴むわけではない。

料理も愛情が有るのと無いのとでは違うように、

ただシャッターを押したのと、心を存分に込めた写真とは、確実に何かが違う。

不思議と奥行きが出て、人の心に伝わるようになる。

自分の心の高揚を織り込みながら撮影した事の無かった私にとって、

この教えは光になった。

高砂淳二

 

全てのものは繋がっている・ワンネス体験

ジェンツーペンギンフォークランド諸島 Gentoo penguin Falkland Islandsジェンツーペンギン フォークランド諸島 F10, 1/30, ISO320

高砂氏は被写体と”気”を合わせることも大切にされていた。

気配を消したり出したりコントロール出来るのだろうか?

生き物たちの動きが私に対するものと明らかに違う。

そして「最近、地球と息が合うようになってきたみたい」と、

次元の違うことをおっしゃる。

私は全くの凡人だが、フォークランド諸島・サンダース島で少し似たような体験ができた。

その島にはアホウドリのコロニーがあり、

ふわふわの羽毛に包まれた沢山のヒナ鳥が親の帰りを待っていた。

好奇心アホウドリのひなワンネスを共有した?!アホウドリのひな。フォークランド諸島・サウンダーズ F6.3 SS1/160 ISO320

彼らはあまり人を怖がらない。

50センチくらいの距離に私も座り、しばらく一緒に時間を過ごした。

すると緊張気味だったヒナの瞳が和らぎ、好奇心の表情に変わり、引き気味だった体が覗き込むように私のファインダーに向かってくる。

近すぎてピントが合わないくらい!

私自身も、驚かせてはいけないという緊張感が緩み、

この子の好奇心に応えたいと思ったり、可愛くて可愛くて…

そうしているうちに同じ波動になった感覚を覚えた。

気が合うとは、息が合うとは、ワンネスとはこの感じか?

初めて野生の生き物と交流できた瞬間だった。

 

ウユニ塩湖での奇跡体験

ウユニ塩湖 早朝のリフレクションウユニ塩湖 早朝のリフレクション F8.0 SS1/30 ISO100

撮影してきた写真を表に出そうと思ったきっかけは、ボリビアのウユニ塩湖での奇跡体験だ。

夢の絶景が頭の中にあった。

それは水面に反射する天の川。

出発前から気象情報をチェックしていたが、見る度に、芳しくないその予報に胃が縮んだ。

この絶景と出会うための条件は厳しく、全てを満たす必要がある。

まず、新月の日を選ぶということ。

月明かりが星を邪魔しないからだ。

星の水面反射を狙いたいので季節は塩湖に水が張る雨季であること。

しかし、雨季イコール雲が多いわけで、当然星空を隠してしまう可能性も高い。

風も無風であってほしい。

さざ波が出たらせっかくの反射が乱れてしまう。

嗚呼、ハードルが高すぎる。

 

そして夜がきた。

深呼吸を一つ、ゆっくり空を見上げる。

全ての条件が揃っていた。

奇跡が起こったのだ!

ウユニ 天の川リフレクション宇宙の真ん中を浮遊する感覚 F2.8 SS30" ISO3200

標高3700メートルから見る天の川は大きく強く瞬く。

音の無い群青色の世界。

足元には反射した天の川と星々が輝いている。

自分が宇宙のど真ん中に浮かんでいるような錯覚に陥った。

なんとも言えない浮遊感。

その宇宙を彷徨いながら「いい写真を撮るぞ」などというおこがましい考えが急に恥ずかしくなってきた。

私は、この奇跡に出会うことを許してもらえたんだ。

写真に収めることを許してもらえたんだ。

その代わり、この感動を多くの人と分かち合いなさいと言われた気がした。

美しさを損なわないよう丁寧に撮らせてもらった。

感謝の気持ちが溢れて止まらない奇跡の時間。

一人でも多くの人に、地球のワクワクが、光が届きますように。

何か気づきがありますように。

フォトラベラーYoriの旅はまだまだ続く。

 

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まとめ

フォトエッセイ『地球のワクワクを届けたい』はいかがでしたか?

経験談を通し、旅写真の魅力や一人旅の醍醐味にふれました。

一人旅に躊躇されているカメラ女子の皆さん、始めは勇気が必要でしたが、私にもできました。

「自分には無理」って制限をかけてしまってはもったいない程メリットは沢山あります。

本当に挑戦したいか、心に聞いてみてください。

自分が旅をしながら写真を撮っている姿を想像して、心がワクワクっとしたら挑戦する時が来たのだと思います!

ワクワクしなければ、もう少し時間が必要なのかも。

人生の選択肢がどんどん広がる一人旅の経験、できるといいですね。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。