こんにちは。
旅と写真をこよなく愛するフォトラベラーYoriです。
オーストラリア・シドニーの初夏はジャカランダの季節!
ジャカランダとは紫色の花を溢れるほど咲かせる世界三大花木の一つで、南半球でよく見られる夢のような花木です。
見頃になると、シドニーの街は紫色の花で彩られます。
日本では見られる場所が数カ所のみと限られているため、ジャカランダツアーに参加して、シドニーやオーストラリアNo.1のジャカランダの街・グラフトンまで観光に訪れる方が沢山いらっしゃるほどです。
この記事では、シドニー中心地から30分以内で簡単に行かれる名所を巡る「ジャカランダ・フォトウォークコース」と写真の撮り方をご紹介します。
紫色のトンネルになった並木道、散った花びらが魅せる紫の絨毯。
爽やかな季節なので、フォトウォークはおすすめです!
シドニーでは、珍しい「白いジャカランダ」も見られる場所もあります。
ジャカランダの名所だけではなく、花言葉や基本情報も合わせてご紹介していきますね。
Contents
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オーストラリア人もシドニーっ子も夢中!紫の花ジャカランダってどんな花なの?
見るだけで夢心地になってしまうほど、人々を魅了してやまないジャカランダ。
どんな花なのでしょう。
原産地・科名
ジャカランダは中南米、特にブラジル、アルゼンチンが原産。
ノウゼンカズラ科の花木です。
ちなみにこれがノウウゼンガズラの花です。
ノウゼンカズラ(凌霄花)
蔓を伸ばして橙色の大きな花を付ける。鳥媒花。ノウゼンカズラ科ノウゼンカズラ属。中国原産。平安時代までに渡来。
Chinese trumpet vine (Campsis grandiflora) #flowers #fleurs pic.twitter.com/aME2tHC8l4— cloudsailor / 星羅の一日一花 (@sjyszm) June 22, 2020
ジャカランダという名前の由来は?
南アメリカ先住民の言語・グアラニ語(Tupi–Guarani)の「香り」を意味する言葉が語源だそうです。
甘く、優しく、品の良い、日本でいうと藤の花のような香り。
並木道を歩くと、その香りに包まれます。
Source:Wikipedia
世界三大花木の一つのジャカランダ
ホウオウボク、カエンボクと並び選ばれたシウンボク、すなわちジャカランダ。
カタカナだと味気ないですが、漢字だと迫力と趣が出てきます。
ホウオウボク=鳳凰木
花の姿が鳳凰に似ていることが名前の由来だそうです。
2000年サミットが開かれた
国際津梁館の交差点脇に咲く
鳳凰木(ほうおうぼく)の花 pic.twitter.com/Uz4OrMJFfN— 沖縄サンゴハート (@sango810) June 14, 2020
カエンボク=火炎木
枝先に炎があがった様に咲くことから火炎木と名付けられたそうです。
1月9日八重山日報『オレンジ色の花際立つ・バンナ公園カエンボク開花』
厳冬期にこんな花を咲かせるのが、沖縄県の魅力とも言えますね。
火炎木・・もう少しシャレた名前は無いのかとは思う。 pic.twitter.com/6tWY5es8tD— エデンのオヤジ (@2002aobasho) January 8, 2019
シウンボク=紫雲木
そして紫雲木。これがジャカランダの和名です。
名前の通り「紫の雲」ですね!
一つ一つの花はトランペットの様な形をしています。
それがひと塊りになり桐や藤の花の様な形を作っています。
その姿から、日本では「キリモドキ」とも呼ばれています。
木は15m以上の高さに成長するので、日陰を作る街路樹としても使われています。
葉はシダの様な形状ですが、紫の花の間から現れる姿は鳥の羽のよう!
見頃の時期はいつ?
南半球の初夏に当たる10月〜11月が見頃の季節。
シドニーでは、10月半ば頃から咲き始めます。
10日間ほどで潔く散っていく「桜」と違い、ジャカランダは1ヶ月間以上その豪華な姿を楽しませてくれます。
花言葉・言い伝え
<花言葉>
ファンファーレに使うトランペットの形に似た花びらから「名誉」「栄光」。
他にも「知恵」「再生」「富」「幸運」があります。
<言い伝え>
*ジャカランダの花びらが頭に落ちると、幸運が訪れる。
*シドニー大学では、「ジャカランダが咲き始める前に試験の準備を始めないと、良い結果が得られない」と言われている。
*ブリスベンの大学生の間でも似たような迷信を抱いており、「ジャカランダの花が頭に落ちると試験に不合格にるが、右手に花を持っていれば呪いを解くことができる」と言われている。
日本の様に四季のはっきりしていないオーストラリアですが、ジャカランダは初夏をその溢れる紫色で知らせてくれます。
Source: BBCnews
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オーストラリア・シドニーのジャカランダ名所を巡るフォトウォークコース3選!
シドニー中心地から30分以内で行かれる名所を、3つのコースに分けてご紹介します。
体力に合わせてバスや電車を使ったり、コースを組み合わせてみてください。
Course1: タウンホール駅>ビクトリアパーク>シドニー大学 (片道約3km)
タウンホール駅からビクトリアパークへは歩いて30分ほど。
タウンホールからバスで乗り換えなしにビクトリアパークに行くこともできます。その場合は「Broadway」で下車してください。
タウンホール駅
ジョージストリートに面したタウンホールの正面入り口横と、隣接したセントアンドリュー大聖堂(St. Andrew’s Cathedral )の広場でも、立派なジャカランダが行き交う人を楽しませています。
ビクトリアパーク
パラマッタロードとシティーロードが交差するブロードウェイから、ビクトリアパークに入ります。
この時期、ジャカランダだけでなく色々な花で彩られるビクトリアパーク。
水辺では子育てをする水鳥の姿も見られます。
シドニー大学構内
ビクトリアパークの池「Lake Northam」を右手にまっすぐ進むと、大学の構内にそのまま入れます。
正面にQuadrange Clocktowerと呼ばれる時計台のある四面校舎が見えてきます。
シドニー大学構内にはあちらこちらで立派なジャカランダが大きく枝を伸ばしているので、是非一回りしてみてください。
Quadrange Clocktower 四面校舎 命を閉じたジャカランダ
ハリーポッターの世界に入り込んだ様なこの建物は1954年に建設が始まり、今ではシドニーの遺産リストに登録されています。
ここの中庭にはシドニー大学のアイコンでもあった有名なジャカランダの木がありましたが、残念ながら2016年に88年の命を閉じました。
現在見る事のできるのは、このジャカランダのクローンに加え新たに植樹された、真っ赤な花を咲かせるFlame tree(ゴウシュウアオギリ)。
将来、紫と赤い花のコラボが楽しませてくれるでしょう。
以前のような迫力ある満開のジャカランダの姿は見ることができませんが、この校舎を見学するのは一見の価値があります。
Source: The University of Sydney official site
Our beloved jacaranda sadly collapsed last night, but not without one last bloom for final weeks of study for 2016. https://t.co/qtD7zyZgmY pic.twitter.com/n8fbJalW8f
— University of Sydney (@Sydney_Uni) October 29, 2016
Sydney Uni's amazing jacaranda tree has fallen over
A now/before comparison https://t.co/7mLLO73iTz pic.twitter.com/R7tecw67Mz
— Josh Butler (@JoshButler) October 29, 2016
大学構内のManning road
マニングロードに面する薬学部校舎School of Medicineの前にも立派なジャカランダの木があります。
天使の描かれた壁面の砂岩の色とジャカランダの紫が良い感じ。
Physics roadのジャカランダ並木
テニスコートに面したPhysics roadのジャカランダ並木も立派!
満開の頃の姿が期待できます。
これはPhysics roadの並木をテニスコートを挟んで反対側から見た様子。
Course2: サーキュラーキー>オペラハウス>ボタニックガーデン>サーキュラー駅上の穴場スポット(一周約3km)
シドニーの海の玄関口サーキュラーキーからオペラハウスを経由してロイヤル・ボタニックガーデンをフォトウォークするコース。
観光客があまり足を踏み入れる事のない穴場スポットで締めくくります!
ロイヤルボタニックガーデン
ロイヤルボタニックガーデンはオペラハウスと隣接しています。
せっかくですからオペラハウスの姿を拝みつつ、ボタニックガーデンへ進みましょう。
サーキュラーキーからオペラハウスまでは、徒歩およそ10分です。
写真はまだ五部咲きといったところですが、園内のジャカランダはどれも立派に大きく育ち、溢れるほどの花房を見せてくれます。
ロイヤルボタニックガーデンには、ジャカランダが沢山植樹されている訳ではないのですが、ジャカランダとオペラハウスのコラボを写真におさめる事ができるのが魅力です。
この大きな木の裏手の斜面から撮ると、ジャカランダとオペラハウスのコラボを写真に捉えることができます。
ピントを合わせる位置を変えて主題を入れ替えるのも楽しいです。
白いジャカランダ
この植物園には、大変珍しい「白いジャカランダ」の木が一本あります。
写真は、まだ満開に程遠い時期に撮ったものですが、ピークの時には雪のような花に包まれ、クリスマスが近い時期なだけに、ホワイトクリスマス気分を運んでくれます。
調べて見たら、この白いジャカランダは「ホワイトクリスマス」とも呼ばれているそうです。
下の写真は、シドニーではなくオーストラリアナンバーワンのジャカランダタウン「グラフトン」で撮った白いジャカランダです。
1700本のジャカランダが溢れるグラフトンのレポートと、おすすめ撮影スポットを、写真を沢山使いこちらの記事で紹介しています。
グラフトン、最高!
【保存版】 オーストラリア・グラフトン ジャカランダ1700本!紫の並木道 !写真撮影スポット地図を大公開! |
サーキュラーキー上の穴場スポット・Cahill express way展望台
ボタニックガーデンの散策の後は、スタートしたサーキュラーキーに戻ります。
おすすめの穴場というのは、このサーキュラーキー駅の真上に位置する「Cahill express way 展望台」。
ハーバーブリッジとオペラハウスが一望でき絶景ですが、上がり方が分かりにくいのであまり知られておらず、混雑することがありません。
Cahill express way 展望台の上がり方をこちらの記事「ハーバーブリッジの上がり方」に詳しく書いていますので、ご参照ください。
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Course3: ミルソンズポイント駅>キリビリマーケット>ミルソンパーク>ラベンダーベイ>ミルソンズポイントワーフ(一周約3km)
Course2のサーキュラーキー駅上のカーヒル展望台からそのまま道なりに進むとハーバーリッジを徒歩で横断できる道に繋がります。
ハーバーブリッジの全長は1,149 mなので、トータルおよそ2.5kmのウォーキングになりますが、オペラハウスを見下ろしながら美しい景色を満喫していると、あっという間です!
橋を渡りきった所がミルソンズポイント。
ミルソンズポイントには、先ほどのタウンホールから電車、またはサーキュラーキーからフェリーで行く事もできます。
Course3はそのミルソンズポイントからスタート。
キリビリマーケット
ミルソンズポイント駅の高架下と向かいの公園では、土曜日と日曜日にアートやファッションなどのマーケットが開催されています。
曜日が合えば、せっかくなので覗いてみてください。
開催日はこちらの公式サイトをチェック!
紫のトンネルが圧巻、ミルソンパーク沿いのMacDougall street
ミルソンズポイントには、先ほどのタウンホールから電車か、サーキュラーキーからフェリーで行く事もできます。
シドニーのジャカランダ一番人気で外せないのは、何と言ってもミルソンパーク沿いのマクドゥーガル ストリート。
ミルソンズポイント駅からマクドゥーガルストリートへは、この路上に貼られた表示に従ってください。
徒歩8分で夢のような紫色のトンネルに到着します!
圧巻のジャカランダ!
およそ130mに渡り、紫色の夢のトンネルが続きます。
ミルソンパークに隣接しているカフェ。一休みに最高です!
すぐ近くのCarabella Streetのジャカランダも満開の時は素晴らしいそうです。
ラベンダーベイとウエンディーズ・シークレットガーデン
もう少し歩きたなという場合は、駅の反対側にあるうラベンダーベイまで足を伸ばすのもおすすめ。
ウエンディーズ・シークレットガーデン
ラベンダーベイには、知る人ぞ知る「Wendy's Secret Garden ウエンディーズ・シークレットガーデン」という、緑と花に包まれた手作り感溢れる不思議な空間があります。
緑の向こうは、ラベンダーベイやハーバーブリッジを望む事が出来るとても贅沢なロケーション。
マクドゥーガルストリートから徒歩でおよそ15分です。
ウェンディーの夫はオーストラリアを代表するアーティストの一人、Brett Whiteley (1939 – 1992)。
個性的な彼の作品はNSW州立美術館にも展示されています。
シークレットガーデンは、夫を亡くした大きな悲しみを払拭させるためにウェンディーが始めた大規模なガーデニング。
元々は、国の非公式ゴミ捨て場だった場所を彼女が緑の聖域に変え、今では誰でも自由に利用できる公園になりました。
ここは一見の価値あり!
ラベンダーベイ
ジャカランダが満開の頃になると、湾沿いの住宅地にはパッチワークのように紫色が現れます。
景色を楽しみながら、湾に沿った遊歩道を進めば、ミルソンズポイントワーフに戻る事ができます。
ここからフェリーに乗って、ちょっとだけクルージング気分でサーキュラーキーに戻るのもおすすめ。
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紫の花ジャカランダの撮り方アイディア
ちょっとした工夫で、いつもと違う印象的な写真が撮れます。
撮り方アイディアをご紹介しますので、是非試してみてください。
背景をボカす
ここはシドニー大学の講堂。
砂岩の壁面をバックに撮るとジャカランダの紫色が生きてきます。
しかし、建物と花のどちらもはっきり写っていると、ごちゃごちゃしてしまい、何が主題なのか分かりにくい写真になりがち。
そんな時は、F値を小さくして遠景や背景をボカすと、ジャカランダの花が浮き上がり、印象的な写真になります。
マニュアルモード、または絞り優先モードでF値を一番小さくし、ジャカランダの花にピントを合わせて撮ってみてください。
カメラ初心者の方にオススメの「絞り優先モード」の簡単な使い方をこちらの記事で紹介しています!
「カメラ初心者こそ絞り優先モードがおすすめ|F値とISOの使い方·覚え方」 |
望遠レンズで花を密集させる
望遠レンズには、遠くの物を拡大するだけでなく、圧縮効果があります。
この効果を利用すれば、花がより密集しているように撮る事ができるので、より華やかでゴージャスな姿が現れます。
この撮り方も面白いので、紫のトンネルから離れ、望遠で撮ってみてください。
一眼レフの望遠レンズはもちろん、コンデジのズームレンズの望遠側でも効果ありです。
低い位置から仰ぐ
地面に近い位置から仰ぐようなアングルで撮ると、木の高さが強調されて豪華さがアップします!
曇り空の日は、それを利用してみよう
曇りの日でもがっかりしないで!
いつもと違った雰囲気の写真を撮る事ができます。
花の背景に曇り空を置き、あえてオーバー(明るく)で撮ります。
露出補正 (EV) をプラスにするだけです。
マニュアルモードはもちろん、プログラムモードでも簡単に調整できます。
曇り空の部分だけを白く飛ぶように調整すると、ジャカランダの花だけが透明感を持ちつつ浮き上がり、絵画のような雰囲気の姿が捉えられます。
マクロで接写
拾ってきた花びらを室内で撮った写真です。
マクロはピント合わせが難しいので、室内で落ち着いて撮った方が成功します。
窓際で花びらを透かすような位置に置き撮影すると綺麗です!
落ちたジャカランダの花びらの色を生かす
ピンクの可愛らしい花の周りに、ジャカランダ花びらが沢山おちていました。
色合いがとても良いので撮った一枚です。
背景をしっかりボカして、紫色だけを生かすのも楽しいジャカランダの撮り方ですね。
構図を知れば、あなたの写真は即プロ並みに変身!
ちょっとしたコツさえ覚えれば、主題・副題がはっきりし、写真を見てくれた人にストーリーが伝わる、印象的な写真が撮れるようになります。
こちらの記事は、分かり易いと人気の記事なので、撮影に行く前に是非チェックしてみてください!
「写真構図の基本テクニック12選!プロ並みに上達する決め方・コツを紹介します」 |
まとめ
オーストラリア・シドニーで、世界三大花木である紫の花ジャカランダの名所を巡るコースを3選と、写真の撮り方アイディアも合わせてご紹介しました。
組み合わせてもいいし、時間や体力に合わせて公共交通機関を使うのも良し。
ジャカランダの見頃の10月半ば過ぎの時期、シドニーは暑すぎず寒すぎず、とても爽やかな初夏の季節なので、紫の花を巡りながらのフォトウォーキングは最高です!
オーストラリア人が心待ちにしている夏とクリスマスはもうすぐだよと知らせてくれる紫の花は、いつも人々をワクワクさせてくれます。
今回はシドニー中心部から30分以内で行かれる名所をまとめましたが、素敵なジャカランダスポットは沢山あるので、フォトウォークコースを追加していきたいと思っています。
時間帯によりジャカランダの花の色は違った表情を見せますから、狙った時間に一箇所だけ訪れるのももちろんありです。
写真の撮り方アイディアは、ジャカランダに限らず、日本の桜などにも応用できるので是非試してみてくださいね。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。